前田裕

1984年、熊本県生まれ。京都精華大学デザイン学科を卒業後、フリーランスとして広告用アニメーションやCM、ミュージックビデオなどを制作。2013年には南カリフォルニアに移住し、画家としての活動を始めました。彼の作品は、アート雑誌「Hi-Fructose」や「Juxtapoz」に掲載されるなど、高く評価されています。2019年にはロサンゼルスのスーパー・チーフ・ギャラリーで初の個展を開催。2020年に日本に帰国し、現在は日本を拠点にアメリカ、ヨーロッパ、アジアなどで作品を発表しています。

前田裕は、陶芸の世界に独自の視点をもたらすアーティストです。絵画のキャリアを経て、粘土に転向し、その新しい素材を使って鮮やかで想像力に満ちたアイデアを表現しています。彼の彫刻は、幻想的な生物やトーテミックな形状が特徴で、伝統的な日本の美学と現代のポップアートを見事に融合させた作品です。粘土形成の過程における自発性を取り入れることで、前田は自由な想像力を発揮しています。彼の遊び心あふれる、風変わりで奇想天外な作品は、観る者に自然界と対話する新たな方法を提案しています。

まるで鮮やかな色彩を保ったまま最近発掘されたかのようなその彫刻は、有機的な要素と幾何学的な形状、大胆な色使いを融合させ、視覚的に印象的な構成を生み出しています。彼の彫刻はしばしば古代の神話や儀式を呼び起こし、大地やそのサイクルとの深い結びつきを示唆しています。

展示