トリスタンはフランス出身のマルチメディアアーティストで、インディーゲームスタジオ「Brouillard(ブリュイヤール)」の創設者です。アーティスト名「ZendSeeker」としても知られる彼は、写真、ソフトウェアエンジニアリング、2D・3Dアートを手掛け、ブルータリズム建築やシュルレアリスム、光と影に影響を受けています。
ゲーム『FAR FRESNEL(ファー・フレネル)』の唯一のクリエイターであり、そのコンセプトからビジュアルデザイン、物語構築までを一手に担っています。Brouillardを通じて、ストーリーテリング、テクノロジー、芸術を融合させ、没入感のある新しいゲーム体験を提供しようとしています。スタジオのモットー「霧の中を一歩ずつ」は、その慎重で確かな進化を象徴しています。
トリスタンのゲームとの最初の出会いは、幼い頃に父の膝の上で姉が『Myst(ミスト)』をプレイしていた記憶に遡ります。子ども時代にはHTMLで簡単なゲームを作り、夢は「ゲームスタジオを作ること」でした。ゲーム開発の難しさに直面し、その夢は一時期諦めましたが、視覚芸術への関心を深め、ポートレートや建築写真、映像制作を学びました。
2020年のロックダウンを契機に再びゲーム制作に情熱を注ぎ、初のプロジェクト『Jenna's Dream』を開発。友人たちとゲームジャムにも参加し、ゲーム制作への情熱が再燃しました。2021年にはアーティストALT236と3Dゲーム『VORAGO』の開発を開始。多くのスキルを磨ぎましたが、プロジェクトの規模から一時中断。その後、4人のアーティストと共に『FAR FRESNEL』の開発を本格化し、それがBrouillardとBrouillard Collectiveの基盤となりました。
トリスタンは、子ども時代から「観るのではなく、プレイする物語」を作り続け、Brouillardを通じてその夢を実現しようとしています。